蕨・和良妣

小樽市にて2013年5月27日撮影

わらびは、春の山菜の代表ですね。
所用で出かけた日当たりのよい道端で見つけました(咲いていました)。
出かける前に裏山へ蕨(わらび)を見に行ったのです。
見つけることができなかったのです。
蕨(わらび:和良妣)は集中に志貴皇子の一首(巻八の一四一八)のみです。
一度は詠んだことがある懐かしい歌と思います。
 「石ばしる 垂水の上の さ蕨の 萌え出づる 春になり にけるかも」
頭の先の小さな新芽は春の息吹を感じさせてくれます。
奈良の白毫寺を訪れるまで、お寺が皇子の別荘だったとは知らなかったのです。
また、歌は記憶にあったのですが、皇子の歌とは知らなかったのです。
お寺を訪れ、裏山で春に撮るようになって、いっそう好きになった歌です。
春の雑歌で、待ちわびた春の到来を詠んだものです。
皇子の歌ではないのですが、わらびを詠んだ可能性の歌があと二首あるようです。
巻八の一四二七と巻十四の三四〇六だそうです。
天智天皇の皇子で、白鳳時代を代表する歌人の一人ですが、集中にこの歌を含め短歌六首を残しています。
  「草の葉の 蕨もまさに 萌え出づる」 北 帰航(第131句:きた きこう)
佃煮のような愚作です。平成二十三年五月三十一日に詠んでいます。
裏山のわらびは今年は遅いです。

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