菖蒲の花

小樽市(庭)にて2010年6月11日撮影

今朝もよい天気した。
庭の花も朝日に生き生きとしています。
そのように見えるのです。
福寿草は、もう種子を蟻の協力で散布し終えたようです。
名もわからぬ虫が、葉や茎を食べています。
でも二個体の幼体は、食べられていません。
その横で牡丹は、花を開きそうでなかなか開かないのです。

一方、菖蒲(アヤメ)はもう一つの菖蒲(アヤメ)が一輪昨日の夕方に咲いているのに気付きました。
で、朝早く撮りに庭へ。
朝撮りの菖蒲(アヤメ)です。
数日前から咲きだしていた菖蒲(アヤメ)は花の数が増えました。
菖蒲(しょうぶ)は、菖蒲草(あやめぐさ)として万葉集中十二首詠まれています。
あやめぐさは、万葉仮名で安夜売具左・安夜女具佐・菖蒲・蒲と表わされるようです。
あやめぐさと詠まれている菖蒲(しょうぶ)は、菖蒲(アヤメ)ではなく、
サトイモ科のショウブです。
画像の菖蒲(アヤメ)は、菖蒲(しょうぶ)ではなく、アヤメ科の花で、
菖蒲(アヤメ)は、万葉集には詠まれていないようです。
また、現在の「花菖蒲(ハナショウブ;ジャパニーズ・アイリス)」は、アヤメ科で、
原種は「ノハナショウブ」で、園芸化したものの総称として使われているようです。
ハナショウブは、日本、朝鮮半島中国東北部、シベリア東部に分布しているようです。
ハナショウブ万葉集に詠まれなかったのでしょうか。
園芸種の花菖蒲は、1800年代以降人の手によつて造られた花のようです。
日本花菖蒲協会編著のNHK趣味の園芸、人気品種の育て方、ハナショウブ(花菖蒲)に
花菖蒲の発達史として詳しく掲載されています(NHK出版)。
一方、アヤメ科の杜若(かきつばた)は万葉植物名が「かきつはた」、
万葉仮名は「加吉都播多」、「垣津幡」、「垣津旗」、「垣幡」です。
かきつはたは、万葉集に七首詠まれています。
アヤメ類の区別は、「いずれアヤメかカキツバタ」といわれるように、
難しく、よく似ています。
でも万葉人は、アヤメ科の花をきちんと分けて詠んでいたように思うのです。

昨日から咲きだした菖蒲(アヤメ)が、子どものころから庭で咲いていたアヤメです。
札幌の実家の庭に咲いていた懐かしい花のひとつです。