寒冷期とサロマ湖の思い出

小樽市(庭)にて2009年8月1日撮影

図書館で読んだ展示図録「古代北方世界に生きた人びとー交流と交易ー」の中の文化年表に環境変遷が記載されていました。
A.D.0〜1900年の環境変遷で、この間寒冷期と温暖期が交互にあったようです。
その中の古墳寒冷期、平安海進期などの用語に注目して、ネット検索してたどり着いたのが下記の本でした。

東京大学コレクションOKHOTSK「北の異界 古代オホーツクと氷民文化」です。

本が今日届いたのです。
ネットでかなりの部分は読んでいたのですが、早速本を読んでみました。
読みながら、20代後半から30代前半何度も訪れた夕陽の美しいサロマ湖と湖のある常呂町(現北見市常呂町)栄浦の東大文学部考古学研究の常呂実習施設、資料館などを思い出していました。
そして、本の中の平井幸弘氏の「オホーツク海沿岸の自然環境とその変貌」に万葉寒冷期なる用語を見つけました。
どうやら日本の3世紀〜8世紀前半の間に寒冷期があったようです。
気候の移り変わりは数千年ではなく、数万年単位で見ないといけないのでしょう。
ほんの二千年の間にも民族の移動など文明に影響のある気候変化が起きていたようです。
オホーツク氷民文化と気候の変遷など興味がありましたらインターネットで本を読むことができますので、訪れてみてください。
北海道を北からの視点で面白く読むことができます。
日本の古代の寒冷期を安田喜憲(2006)の環境考古学やその書評なども引用して以下に整理しました。
         
   古墳寒冷期:3世紀中ごろから8世紀初頭(坂口豊、1984、1993:北の異界 古代オホーツクと氷民文化)
    520年から610年温暖期
    610年から620年寒冷化   
   万葉寒冷期:620年から740年
   大仏温暖期:740年から900年ころ

画像は今日庭に咲いていたガクアジサイとニラの花です。
今日は、やっと蝦夷梅雨を抜け出したような天気になりました。
夏は夏らしく、暑い日が待ち遠しかったですね。